この世に生をうけた蒸気機関車は数千両の数にのぼりますが、その中で選ばれた機関車しかその栄誉を与えられなかった仕業、それが「お召し列車」になるのですが、このＤ５１５６４号機は、その栄光のお召し列車を牽引するために装備された経験がある名機で、晩年は極寒の大地である北海道で活躍した蒸気機関車でした。その栄光の履歴は、本務機の予備（日付もわかっていますが、これは落札者様へのみお知らせ致します）としてでしたが、昭和天皇が道内に渡られた時の本務機４機の控え機関車として命ぜられた５機の中の１機で、その栄誉に合わせたお召し装備で飾られました。予備機と言えどもその輝きは、さよなら列車や特急や急行を牽引した蒸気機関車にひけを取らない実績だと思いますし、本務機はもとより、予備機と言えどもこの実績を持った機関車のプレート類が、これまでに出回ったことは片手以内なので、そういった実績車を探しいてる方にとっては数十年に一度の機会になるのではないかと思います。配属されていた機関区は、大館機関区を始めとし、広島第一機関区ー長万部機関区ー鷲別機関区と渡り歩き、昭和４４年９月２２日に鷲別機関区でその波乱に満ちた人生の幕を降ろしました。表も裏も当時のままで、塗料を塗り重ねられ埋もれてしまった文字の隙間は、積み重ねた歴史の証にもなっています。苗穂控除で解体されている写真も持っていますが、添付写真は、本体が全く分からずよりはと思い参考として添付したものなので、今回の出品には含まれていません。